卒業式で心に誓う
乳ガンの告知を受けて、まず一番に思ったことは
私も死ぬんだというごくごく当たり前のことだった
誰もがいずれは死ぬ
でも私はまだまだ先だと思っていた
なんの根拠も自信もなかったけど
漠然とまだ死なないと思っていた
それが告知を受けたときから
『死』というものがグググッと私の身近に寄ってきてものすごく現実のものとなってしまった
いつ死ぬかは分からないが『死』は私のすぐ隣にあるんだなと改めて思った
今まですごく幸せな日々を過ごしてきた
優しいパパとかわいい子供たちに囲まれ
毎日笑って暮らしていた
そんな家族とお別れするのは死ぬほどつらい
それでもそのうち『死』はやってきてしまう
数十年後か二、三年後か明日かも知れない
でも、せめて息子が高校を卒業するまでは元気でいたい
毎日お弁当を作って、思い悩むときはそばで支えたい
娘にそうしていたように息子にも同じようにしてやりたい
娘はあと2年で高校卒業するし
中学のとき人間関係いろいろあっていっぱい悩み、そのお陰でたくましく成長したからあまり心配していない
ぐーたらだけどいざという時は動ける人だと信じている
だけど息子はまだまだ成長途中
見守り続けたいと強く思う
その息子が今日、小学校を卒業した
卒業式での立派な姿を見て思った
あとふたつ、中学校と高校の卒業式を一緒に迎えたい
だからつらい抗がん剤治療も今後も10年続く服薬も定期検査の結果を聞くときのドキドキもすべて受け入れ生きていく
まだまだ頑張るぞと改めて心に誓った